『風と共にゆとりぬ』朝井リョウ

最近読んだエッセイでおすすめなのが『風と共にゆとりぬ』です。
作者は平成生まれの直木賞作家の朝井リョウ氏です。タイトルからして名作をいじってくるセンスがあふれる一冊です。
文字だけでここまで笑える本に出会えて感動しました。声をあげて笑いながら読みました。
何がここまで面白いのかと考えてみると作者の恥ずかしい部分も包み隠さず表現されているところや朝井リョウ氏の独特の言葉選びが脳に刺さってくることだと思いました。
もしも自分が体験していても、こうして本にして世に送り出せないような内容が次々と語られています。
長編として収録されている『肛門記』については痔瘻の手術で入院した筆者の赤裸々な治療の様子が綴られています。
書体も少し古風になっていて細かい所まで読み手を笑わせてくれるので目が離せません。
日経新聞での連載も収録されています。
幅広い世代が読んで楽しめる話題や若い筆者ならではの視点で描かれる日常は物事の見方を広げてくれました。
家族との旅行記や学生時代のホームステイの話など、あまり自身が体験したことのないテーマで書かれているからここまで笑えたのかもしれないと思える一冊です。
落ち込んでいる人や病院に入院している人のお見舞いに持って行きたいと思えます。読んでいる間は少しだけ現実の問題から離れられるかもしれません。