猫を棄てる

文藝春秋6月号が話題になっていた、村上春樹の書き下ろし短編が掲載されているとわいていました。
「猫を棄てる」という題名でした。
猫を棄てるのか?と猫ばかりを話題にしているサナカで疑問符が浮かび上がる。
早速読んでみようと本屋を探しました。
明大前駅前の啓文堂書店にて購入しました。
ルーツを始めて綴った!と副題がついています。
村上春樹のルーツとしては違和感があります。
小説としてのルーツなのでしょうか。
ルーツやソースを掘り返すのだ!という素人の恐さというものは、ロボットやAIの開発が進んでも拭うことも取り繕うこともできません。
掲載せれていた「猫を棄てる」は、父親について覚えていること。という一文から始まっている凪川という川縁に飼っていた雌猫を捨てに行くという話が冒頭となる。
猫の避妊手術がまだあたりまえでなかった時代の話だという。
さして感慨も抱くことなく猫を段ボールに積めて棄ててしまう。
家に帰りついてみると驚くべきことに猫が先回りして出迎えていました。
どういう手段で先回り舌かについては描かれていないのですが、ネオを棄ててしまってありがたみが出てきたのか、猫は大切な友達であると述べるに至ります。
肝心な父親のルーツについては、ほとんどが戦争体験についてであり、親子関係や日常については描かれていません。
辛い物語です。
戦争の敵国といったらどれだけの悲惨かゾッとするばかりです。